がたろ

大阪言葉　あいうえお

か

がたろ

雨でびしょぬれの
阪神ファンが陣取る左翼席へ
決勝本塁打を
打ちこんだ大山選手

１対０で　広島に勝った
　
いつものモーニング

青柳奮闘　大山応えた…

カッパみたいに
口とんがらがして
スポーツ面　読んでる
喫茶店のおばちゃん。

その顔みながら　
『がたろ…どないしてるやろ？』と
マスター。

がたろ≒河童
　
ガタロという
あだ名の級友を思い出したらしい。

『がたろ…て　誰や』と
モーニング食べてるナベツネ長老。

カッパに似ていた
『高１の時のクラスメート』

『知らんがな』

昔

生國魂（いくだま）神社の
南側近く

天王寺区　谷町筋の
源聖寺　坂上に

[河太郎横町】
がたろ　よこまち
という　小路があって…

このガタロは

道頓堀や　横堀の
川の浅いところの
ドロを　おおきな　
いかき（ザル）で
すくいあげて
　
クズ鉄類を　
拾い集めるのを
生業にしていた人たち

つまり　
河太郎≒がたろ　が
多く住んでいたので
この俗称が出来た…　

大阪を代表する
作家のひとり織田作の　
親父さんも　
このあたりに住んでいたと　
いうのやが…
がたろ　では無い。

敗戦後の大阪城周辺　
空襲でやられた
砲兵工廠の　鉄くずを　
拾い集めて　生業とする
がたろ一族が居た…
　
これまた
オオサカを代表する
作家開口健さんは

がたろを
西部劇に出てくる　
アパッチ族にたとえた。

無茶で乱暴な事をすると
アパッチみたいな
事すな…と　言うように

当時　大阪では
アパッチという言葉が　
流行ったらしい。

必死に　
生き抜く時代と　ちごて
時代が　軟弱に推移して

がたろや
アパッチは
消えていく　あだ名の象徴やった。

プロ野球選手の
『あだ名の変遷も
おもろい…な』と　マスター。

５連続ホームランの
ヤクルト　
村上宗隆選手は
今や　
村神様

この村　神様は　
どえらい記録を
これから　創っていくやろ…

村上選手が　
尊敬する選手は
ゴジラ　松井
ふたりとも　背番号は５５

松井選手は　
『高校の時から
ゴジラ…か？』

高１から　
ドでかい本塁打を
打っていたところから
その当時のあだ名は　
大砲。

ジャイアンツ　入団当時
松井選手の顔は

強い意志を感じさせる
でっぱった　ほお骨に
　
ニキビの悪い処理で
顔が凸凹

典型的なニキビ面。

入団会見を観た
スポーツ記者が
『ゴジラみたい…』と　
口走り

それが　
松井はゴジラに　定着。
　
ミスターは
虎では　掛布さん　
けど　
本物のミスターは　
長嶋茂雄さん。

三浦大輔監督
ハマの番長と　
言われる　
けど
番長は　
なんちゅうても
清原和博さん。
しかし
無冠の帝王の
あだ名は　寂しい。
　　　
大魔神は　
佐々木主浩

盗塁
世界の福本と　
福本豊さんは
おっさんＴＶで　
呼ばれているけど　
若い人にとっては　
誰やねん　。

クセ者といえば　
Ｇの元木大介
ヘッドコーチ

ミスター（長嶋さん）が
命名の
えぇあだ名や…。

強面（こわもて）のあだ名から

のび太　（古田敦也）　
デーブ　（大久保博元 ）
マー君　（田中将大）　
ハンカチ王子（斎藤佑樹）　
おかわり君（中村剛也）　

あたりの柔らかい
あだ名に　なってきたのは
時代の流れなんやろ…な。
　
（蛇足）

虎のエース青柳投手は　
ほんまに雨男やから
雨柳さん。

リリーフに継投した後　
本塁打を打った大山

ベンチにもどり　すんませんと　
青柳投手に謝った…

『白星つけてやりたかった』と
横町の大旦那。