夜明けのあんどん

大阪言葉あいうえお
よ
よあけのあんどん

こちら道修町研究所

関本課長は　いつもの喫茶店で
取材中です。

「‥どん底の虎‥や」と
OOB（オオバァ）さん。
「気分悪い‥わ」と　マスターも
同調してる。

「まいど　まいど　えぇことは
続きまへん」と　
こちら　G党のナベツネ長老。
阿部監督を信頼して　一喜一憂するのは
やめたらしい。

「虎ファンは　試合ごとに
生きるか死ぬか‥たいそうすぎる‥」と
マスター。

虎の低迷　なんでか‥
「わかってるんやけど‥」と　OOBさん。

大山か？サトテルか？チカ‥か？
救援陣‥？

「そんなんちゃう‥
スコアラー‥」

なんや　なんや　なんやて？
その時　関本課長の携帯に着信音、

あかん　会議の時間や‥
遅れる旨　メールして　帰社。

オォーン岡田所長に
「スコアラー‥て　どんな役目ですのん」と
課長が　聞いた。

対戦チームの選手の
データを収集し　自軍の選手に
数値傾向を　伝える。

「ベンチの中でパソコン見ながら　
選手に説明してる
ポロシャツ姿の人いてるやろ‥
　
彼らがデーターマン（アナリスト）や。

喫茶店のオオバァさんが
「スコアラーが問題と　言うて
ました‥どういうことです？」と　課長。

オォーン　おまえ
「夜明けのアンドン‥か」と
関本課長に　苦笑してる。

夜明けの行燈＝うすぼんやり
＝にぶい

所長が言うには
その指摘は　
的確なんや‥て。

敵選手のデータを　自軍選手に伝えてる
光景を　ベンチの中で
絶えず目にする。

選手もそれ見て
うんうん頷いているのやけど
「オォーン　ここが　問題‥」と　所長。

なんで？

データーマンは　データ収集の
プロやが　コーチでは無い。

コーチではない担当が
データ至上主義で
選手に　数値の暗示をかける。

「この暗示が　問題‥と　
そのバァさんは　指摘してるのや‥」

（蛇足）

データーマンからの情報を
打撃なら打撃の担当コーチ
守備なら守備の担当コーチが
確実に　選手と　共有して

お前（自軍選手）の　今日の調子は
こんな癖がでてるから
そのデータに対して　どうせぇ　こぉせぇ‥と
アドバイスする‥

「これが　コーチングの要やが‥
なんも　してない‥
データはデーターマンまかせ‥」

こら　どんぞこの虎に　なる‥ワ。

横町の大旦那の指摘は
日本一になった岡田監督に　
遠慮してる
コーチ陣の問題。
同時に　岡田監督にも
問題があるやろ‥

こういう時にこそ
おつかれナマですの
平田ヘッドが　コーチ陣に指示せなあかん‥‥

なんもせぇへんのやったら
夜明けのあんどん。
うすぼんやりのまま。

データマン（アナリスト）の分析を
各担当コーチも同時に　
選手と共有して‥結果を見る‥

試合中　即座に　数値の点検ができ
次　修正して　生かすことができる‥

コーチ陣を
もっと動かさな
オォーン岡田監督のカンピュータだけでは
「今年は無理や‥デ」と
横町の大旦那。