むつかしや

大阪ことば　あいうえお　む
むつかしやのおっさん

こちら道修町研究所

庶務のドンふら子は　先に
社員出入り口に向かうが　後ろから…
顧問の　
『天丼　おごったんデ…どや』の　
ひと声でついてきてしもた。

ファンダメンタリズムが　どったら
こったら…と　川藤顧問と赤星副部長・
　
『イスラムのはなし…ですか？』

『いや……ムニャムニャ…』

むつかしやのおっさん達やなぁ…

“むつかしやに囲まれて　めし食うのはかなん…”

むつかしや≒扱いにくいひと

原理主義と言うのは　何も
『イスラムだけももんやない…
キリスト教徒にもあるのや』と　顧問。

イスラム国のニュースを　毎日　
見させらてるから　副部長も
むつかしや…になってきて…

オオサカジンも…そやないか…？

『国として認められてないのやから
マスコミは　アイエスアイエスとか
アイシスとか…
ISISの呼称を　統一せなアカン…』と　副部長。

むつかしやのおっさん達の
議論はつきないけど
ふら子が　食うていた天丼は　
底にへばりついた数粒の米を残すのみ…

それでも　議論がつきないので
一粒　一粒　ゆっくり食べたら　天丼の
出汁の味が滲み付いていて美味い…実に美味い。

オオサカのめしは　美味いなぁ…
いや
日本のごはんは美味いのや。

かき揚げ丼　えび天丼　天ぷらを前にして
しゃべってるおっさん…はなしにならん…

（蛇足番）

天ぷらは　揚げられたら　即　口がやけどしょうと
なにしょうと　かぶりつかなアカン…
『池波正太郎が　言うてた…な』と　横町の大旦那。

大旦那もむつかしや…やなぁ…。

むつかしやのおっさん≒理屈親爺