ぬりたくりまくる

大阪言葉　あいうえお
ぬ
ぬりたくりまくる

セ・パ　ファイナルS
雨中の神宮に
村神降臨アーチ
卓越の技と心で運んだ
ヤクルト勝利

虎は
頼みのマルテ迫力不足
佐藤輝代打で不発で
矢野トラ　負けた…

こちら道修町研究所

今成主任の得意先回り
今日も空堀商店街

MMOB
（もっともっと年寄りオバァ）さんが
あきれたように…
YOB
（若いつもりのオバァ）さんの
顔見てる…

お年寄りは　
眼の焦点があいにくいから　
人の顔を　ジィッと　
見てる時　ありますやろ…

ちょうど　そんな時

『今日は　なんか催しに
行きはんのん？』と　MMOBさん。

『…？…なんで？』と　YOBさん。

『…お化粧してはるから…』

会話を楽しむ
オオサカジンは
言葉に濃淡をつけて
しゃべるから…おもろい。

『いつも　おんなじやで…』と　YOBさん。

いつもは　そんなに
『塗って　へんやん…』と　MMOBさん。

そこらで
やめとったら　えぇのに…
『ぬりたくってはる…』

ぬりたくりまくる
≒塗りこめる

厚化粧と　
言いたいのやろ…

歳とってくると
しわが増えたりするから
若い時とちごて…
厚化粧になりがち…。

『そんなに　塗ってへん　
言うてるやろ…』と
抵抗するYOBさん。

しかし
オブラートに包んだような
表現が　出来ない
オオサカのバァさん。

『コウメ太夫みたい　やデ…』

けど
言われたYOBさん　なんも
へこたれへん。

アハハ…高い高級化粧品
『ぎょうさん　つこてんねん』

そういう　あんたも
『アイシャドーしてるがな』
まいにちチクショーと逆襲しよった。

たしかに　アイシャドーで　
信楽焼きの狸
みたいな顔…

会話の顛末　
聞きたいとおもてる時
携帯に着信音…

あっ会議や…
遅れる旨　メール返信して
帰社。

懇話室で　川藤顧問と
庶務のドン・トラ子が
PC見てる…

プロ野球の選手の
髪型…

パンチパーマの選手が
多かった昭和の時代

オリックスの仰木監督の
パンチパーマは　有名…

長髪　短髪　
丸刈りにしても
このところの選手は
馴染みの
ヘアデザイナーに
カットさせている…

阪神のカイル・ケラー投手が
長髪を　カットして
短髪で球場に現れた…

さっそく　
スポーツ記者が　
ケラー投手にインタビュー

『気合を入れ直すために　
短髪にした？』と　質問すると

『……別に…』と　答えた。

ニホンジンみたいに
悲壮な決意の時　
髪を切るなんてことは　
外人には無いのや。

阪神の選手にも
増えてきてるけど
『あれ…何なん？』とトラ子が
眼の下を指さした…

『黒いやつ…か』と　川藤顧問。

それそれ…

『アイブラック…』と　主任。

顔の頬に太陽光があたると
反射して目に入るから　
まぶしく　感じる…

そやから　眼の下を黒くして
太陽光の反射を　少なくすると
いうことなんやけど

外人の顔のように　
彫りが深い場合
特に反射するので
アイブラックで効果が出る…。

鼻べちゃの選手は　
ほとんど　しない…。

これをやりはじめたのは
アメラグの選手が　炭で　
目の下を　黒く塗ってから
流行りはじめた…

メジャーの選手は
スティック容器に
入った黒色のグリースを
愛用してる…
虎の佐藤輝選手も
このタイプ…

『リップクリームみたいなもんやな』と　
トラ子。

日本では　阪神の
中野選手　北條選手みたいに　
シールタイプのものを
眼の下に
貼り付ける選手が多い…

そんな事より
心理効果として…

顔に　黒い線を
引くことで
『闘争心を　高める効果…』と
川藤顧問。

『…』

（蛇足）

ほら　西部劇の
インディアンが　
闘いに向う時　

顔や腕に　炭　塗りたくって
敵軍に向って行ったやろ…
『あれと　おんなじ…』と
横町の大旦那。

ほんまかいな。