ちびる

どんならん

2023年10月19日 12:26

大阪言葉あいうえお


ちびる

こちら道修町研究所
研究所の調査所員
関本課長は 今日もいつもの
喫茶店で‥取材中

「この頃 下駄履いてる人
おらん‥」と OOB(オオバァ)さん。
「前の大阪万博の頃までは
ようけ‥歩いてた」と マスター。

下駄 えぇねんけど
「ちびる‥」と
ナベツネ長老。

ちびる=擦り切れる

そやから
「下駄の歯ぁ‥に ちびりどめの
ゴムうちつけたりして‥ちびり
防止してた‥」と OOBさん。

ほんまかいな‥?

革靴でも‥そやで
「靴のそこ ちびるいうて
チビリどめのチビリ止めガネ
打ち付けてた‥」

高校時代
「革靴の底に 
チビリ金具 いっぱい
打ち付けていたチビリの
級友がいてた‥」

ちびり=ネガティブな

「そやから お前
タップダンス部‥か
言うたら 書道部言うから

書道部やったら 下駄はけ言う
たった‥」

あっ チビリそうや
「トイレ トイレ」と OOBさん。

出てくるなり
「マスター トイレの写真‥」

「あぁこの前 太陽の塔
行って 写真撮ってきましてん」

その時 課長の携帯に
着信音 会議の時間や
遅れる旨 メールして帰社。

庶務のドントラ子が
オォーン岡田所長の手元を見てる。

ちびった鉛筆で
なにやら‥描いている所長。

「なんです?それ?」と 課長。

オォーン 見てわからんか?
「太陽の塔やがな‥」と
パインアメ また 口に放り込んだ。

所長の説明によると
岡本太郎デザインの 
太陽の塔は

高さが70メートル
腕の長さが25メートル

岡本太郎
当時の説明によると
お腹についている
太陽の顔は 現在。

頂部の
黄金の顔は 未来。

背面の
黒い太陽は過去を
表現してる‥のやてぇ。

(蛇足)

太陽の塔は 
万博が終われば
取り壊すものや‥と 
当初は 岡本太郎さんも 
言うていたが
人気がでて 未練も出て

結局 永久保存になった
経緯があるんやけど

「イメージが ひとつも
ちびらんユニークなデザインや」と
横町の大旦那。

ちびる
=出し惜しみ・小便などをしくじりもらす
・萎縮する・すりへる
ちびらん=磨耗しない