くちよごしやけど
大阪言葉 あいうえお く
くちよごしやけど
こちら道修町研究所
天満の得意先の会長からクレーム…
クレーマーは 言葉のあやひとつで
怒りを増殖させよる…
『慎重に言葉を選んで 腰も低く…』と 赤星副部長。
庶務のドンふら子が電話応対した時は
怒りくるてたけれど 丁寧に応対説明したので
怒りがおさまって…
帰り際 会長夫人が
『ご苦労様…これ
口汚しやけど…』と
紙袋にいれた土産をくれた。
なんやら 生あったかい…。
外に出てから 主任が
『口が汚れるようなもん…なんです?』と 今成主任。
くちよごし≒
お客に飲食物をさしだす時に使う
へりくだった言い方。
袋の中をみると 湯がいたばかりの…
『丹波の
黒豆…』
天満宮の休憩所でいっぷくしょ
『自販機の横に椅子ありますわ…』
『こらこら 境内に入ったら まず
ちょうずや を 探す』
『何の店です?』
ちゃう
手口を清める
手水舎(ちょうずや)で
『清めてからや…』
袋の中の黒豆は さや10ケほど
わけわけして5ケ さやに2ケの黒豆
『10粒…なんとも中途半端や』と 主任。
そやから
くちよごし
『言うてはったやろ』と 副部長。
くちよごし
≒口を汚す程度の少量…満腹にはならない。
(蛇足番)
神社の手水舎で 柄杓に
直に口つけて口をすすぐおっさんがおる…
あかんデ…。
相撲取りの力水は 柄杓で口
そそいでいるけど…
神前の手水舎は 土俵ちゃう。
右手に柄杓 左手を皿にして水をそそぎ
その
左手にたまった水を 口に含みそそぐ
『ガラガラペーではなく 清めると
いう作法なんや…』と 横町の大旦那。